2012年5月20日日曜日

記者の眼 トマトは食べれば食べるほど太る? 京大の新発見と国別統計に横たわる矛盾(日経ビジネスオンライン) - Goo ニュース


 店頭からトマトジュースが消え、カゴメの株価は急騰 。久々に"ダイエット特需"の到来だ。

 ご存じの方も多いだろうが、改めて今回の「トマト騒動」について簡単におさらいしたい。2月10日、京都大学大学院農学研究科の河田照雄教授が、トマトに含まれる有効な健康成分についての研究結果を発表。この結果が「トマトでメタボ改善」と報じられ、一気に火がついた。

 京大とともに共同研究に名を連ねる日本デルモンテは、「ここまでの反響は予想していなかった」と驚く。「初めのうちはすべての注文には応えられない状況で、増産体制を取って対応した」(広報)。

 この騒動を見て、「またか」と思った人も多いだろう。記者もその1人だ。この10年を振り返っても、2001年の「ビール酵母」に始まって、2003年「豆乳」、2004年「黒酢」、2005年「寒天」と、テレビの報道によるダイエット特需は毎年恒例の行事のようなものだった。


健康的な習慣 - 減量プログラム

 潮目が変わったのは2007年1月。フジテレビ系列の番組「発掘!あるある大事典II」が納豆の効果について情報を捏造したことが発覚すると、ようやく特定食材の"取りつけ騒ぎ"は鎮静化した。しかしながら、2008年にはバナナダイエットで再び恒例行事は復活。今回のトマトブームにつながっている。

 以前の騒動とトマトブームに1点違いがあるとすれば、過去のブームの多くはテレビ番組内の実験などで意図的に作られたものだったのに対して、今回は大学での実験結果が報じられた偶発的な騒ぎ、という点だろう。捏造事件以来、消費者のメディアリテラシーは上がったものの、「京大の実験なら間違いない」と思い、スーパーに向かった人が多かったのではないだろうか。


サンタクロース症候群と不安

実験マウスはやせたのか?

 その京大の実験とはどのようなものか。今回発見されたトマトに含まれる有効成分は「13-oxo ODA」。肥満・糖尿病モデルのマウスに高脂肪食とともに13-oxo ODAを与えたところ、13-oxo ODA摂取群は非摂取群に比べて血中や肝臓中の中性脂肪量の上昇を約3割抑制したという。また、13-oxo ODAを与えた群には、エネルギー代謝亢進の目安となる直腸温の上昇も認められた、というものだ。

 この実験結果を見て、2つの疑問が沸く。まずこの結果の中には、どこにも「やせられる」とは書かれていないということ。今や消費者のイメージは「トマト=ダイエット」になりつつあるが、京大の結果はあくまで中性脂肪の減少のみ。確かに血中や肝臓中の中性脂肪値が下がればやせる可能性は高まるだろうが、やせていても中性脂肪値が高い人はいる。既に体についている皮下脂肪や内臓脂肪の量が減少しなければ、「やせられる」とまでは言えないはずだ。


高校生の肥満

 京大のホームページに載っている実験結果のタイトルには、「トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認」とある。要はやせられるかどうかの実験ではないのである。

 蛇足だが、「メタボ改善=やせる」というのも間違いだ。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)は、ウエスト値も重要だが、中性脂肪値や血圧、血糖値なども要件に含まれる。つまり血圧が下がっても「メタボ改善」と言えることになる。

 もう1つの疑問は、この実験はあくまで動物レベルということ。ヒトでの臨床試験が行われる予定があるのか、河田教授に取材を申し込んだが、問い合わせが多いようで断られてしまった。臨床試験で有意差が出るまでは、「トマトでメタボが改善する、やせられる」と考えるのは早計だ。京大のさらなる実験に期待したい。



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